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障害者の表記をめぐる議論 2014年10月3日

今回の一般質問で「障害」「障害者」の漢字表記を改めるべきではないか。という質問をして、議会は終わったのですが、それが思わぬ方向で議論となっています。この「障害」の表記については、、私の当選後初めての議会(平成23年6月議会)で質問しましたので、今回リベンジの再質問となりました。
市の答弁は「国が引き続き、漢字表記をすることと、障がい者団体から要望もないことから、変える方針はない」との答弁でした。
残念だったのですが、私も聞き分けがいい人間ですし、市の立場や事情があるのは理解できないこともありません。
しかし、その後、市長がtwitter上で、議会で「『障害』を『障がい』と改めてはどうか」という質問を頂きました。国でも様々な議論を経て、従来通り『障害』を使用するという結論に至っていますし、障害者団体等からの要望もありませんので改める予定はありません。障害者のことを思っての質問でしょうが、少し違う気がしますと書かれたことから、議論が再燃しました。
「何が少し違う」のか理解できなかったことと、私の質問の趣旨がご理解いただけてないのではと思い、私もtwitter上で意見を述べさせていただきました。その後、市長にはネットを通して、多くのご意見が寄せられているようです。(市長の上記発言のリツイートは約900件)私も多くのご意見をいただいているところです。多くの方を巻き込んだ議論は今も続いています。
私としては、「障害」「障害者」という表記は変えるべきと思っています。
ベストな状態でないことは多くの方が感じておられるかもしれません。
ただ、それに代わる呼称がなかなか見つからないことや、漢字をどう変えるか、ひらがなでいいのかということが課題としてあることも承知しています。
しかし、だからと言って、このまま放置していていいわけがありません。今後、障がい者差別解消法が平成28年に施行されることで、国・自治体には可能な限り、「合理的配慮」が求められることになります。
政令市や県庁所在市では、すでに自ら「障がい」に変えているところもあります。
「国が漢字表記だから」ではなく、こういう小さなことから改めることが自治体に求められている「合理的配慮」なのではないかと申し上げました。また、「障がい者団体に聞き取りをしたが要望がなかった」ということなんですが、障がい者団体に所属している障がい当事者って、全体の数%なんですよね、決して団体に聞いたからと言って、多くの障がい当事者の意見を反映しているわけではありません。
私のまわりには「変えてほしい」という当事者の方、障がいがなくても「変えたほうがいい」という方がおられます。こういう思いを受け止めていくべきと思います。字面だけ変えても意味がなく、ハード・ソフトの両面で制度を良くするべきとの主張も多くみられましたが、障がい者福祉(制度)を良くしていくのは、最初から当たり前のことです。だから、字も変えればいいんです。
このたった一文字を変えることを「不毛だ」「意味がない」と簡単に切り捨ててほしくないのです。たとえば、一般でも行政でもよく使われる「健常者と障がい者」って言葉を考えたとき、やっぱりそこにははっきりとした区別があります。この「健常者」と「障がい者」が対義語であるうちは、ピープルファーストではありません。たった一文字なんですが、本当に大きな課題と思います。まぁでも、これは障がいのある人が家族や友人、大切な人にいないと永遠にわからないのかもしれませんが。
とりとめない文章ですが、今日はこのへんで。

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